こちらでかなり流行っていて原文で読もうとしたんですが、結局断念してしまった「blink!」が翻訳されたので、読んでみました。
要は、経験や知識たっぷりのプロが第一印象で感じたことはかなりの確率であたるということのようです。ただし、その第一印象はなんの先入観も無い状態でないと悲惨な結果をもたらすという事例もたくさん書かれています。
私には、感情と表情の関連について書かれた部分がかなり印象的でした。
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すぐには信じられないかもしれない。私たちはまず感情を体験し、それから顔にその感情を出す(あるいは出さない)ものだと思い込んでいるからだ。顔の表情は感情のおまけ、というわけだ。しかし、このプロセスは逆方向にも働くことが実験で示された。感情は顔の表情から始まることもあるのだ。顔は内面の感情を表す副次的な表示板ではなく、感情のプロセスにおける対等なパートナーだったのだ。
思い浮かんだ感情が表情になるだけではなく、顔の表情がそれにあたる表情を生むというのは、にわかには信じがたいですね。ということは、嫌いな人の前でも「あなたのことは嫌いじゃないです。」という表情を続けることで、その人に対する感情が変わっていく可能性があるということなんでしょうか?まーそんな簡単にはいかないとは思いますが、そういう可能性も示唆されているように思いました。
この感情と表情も関連以外にもたくさんの事例が記載されています。ただ、帯に書いてある売り文句はちょっと大げさかもしれませんね。
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